西洋占星術師としての心得|占星術師と相談者との立場は対等である

私が西洋占星術師を展開する際に大切にしていること

Index
1.ご相談者様の「主訴」を的確に理解すること
2.占いの結果や解析は「わかりやすい言葉」で伝える
3.解析や説明に対する「同意」を求めない
4.分からないことは「分からない」と率直に認める
5.ご相談内容と関係のない質問はしない
6.「教祖」のように振る舞わない

1.ご相談者様の「主訴」を的確に理解すること

心理カウンセリングと同様に、西洋占星術(占い)においても目の前のご相談者様が何を相談したいのか、どのような問題を抱えているのかを正確に把握することは非常に重要です。

ご相談者様が本当に伝えたいこと、解決したいことを理解せずに、占い(セッション)を始め、一方的に話し続けてしまうと、それは単なる占い師の自己満足に終わり、ご相談者様には不満しか残りません。

私は、ご相談者がセッション(占い)に何を求め、何に悩んでいるのか、その意図を明確に理解した上で、占いを展開することを最も重要視しています。

2. 西洋占星術結果や解析は「わかりやすい言葉」で伝える

西洋占星術は、ホロスコープを解析した結果をご相談者様にお伝えします。

この際、最も大切なのは、専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉で伝えることです。

専門用語を並べ立ててしまうと、ご相談者様は解析内容を言語的に理解できず、結果だけを知っても、なぜその結果に至ったのかが不明瞭になってしまいます。

これでは、占い師が「自分だけが知っている世界」の知識を披露しているだけで、ご相談者様の抱える問題に対する真の理解には繋がらないかもしれません。

私は、西洋占星術を展開する際、可能な限り平易な言葉を選びます。

もし専門的な用語や知識を用いる必要がある場合は、ホロスコープを一緒に見ながら、ご相談者が納得できるような丁寧な説明を心がけたいと考えています。

これは、私とご相談者様との「共有」を大切にしていることであると、言葉を変換出来るでしょう。

3.解析や説明に対する「同意」を求めない

「自己理解を深めたい」という思いで西洋占星術を希望されるご相談者様もいらっしゃるでしょう。

その際、西洋占星術師はホロスコープのネイタルチャートから、その方の性格や潜在意識、エネルギーの流れを説明することになります。

この時、半強制的に「〜でしょう」といった同意を求めるべきではありません。そもそも、占い師が同意を求めることに意味があるとは考えていません。

大切なのは同意ではなく「確認」です。

私が伝えた性格的特徴について、ご相談者がどう感じているのか、「その通りだ」と思うのか、「少し違う」と感じておられるのか確認したいと思います。

そして、ご相談者が「ちょっと違うな」と感じた場合は、遠慮なくその意見を伝えていただきたいと考えています。

もしご相談者様が内容に納得できない場合、私は「ホロスコープ解析においては私の伝えた通りですが、この点に関してはこれ以上お伝えすることは難しいです」と、謝罪ではなく、占術師としての立場から一言お伝えします。

西洋占星術は占いの世界であり、当たることもあれば、そうでないこともあります。

いずれにせよ、西洋占星術師は自身の発信に対し、ご相談者様がどう思っているのかを「確認」することが大切です。

この「確認」を通して、占い師とご相談者様の双方が、新たな気づきや発見を得る可能性もあるのではないでしょうか。

占い師がご相談者様に同意を求めてしまうと、ご相談者様は閉塞感を感じ、不信感を抱くかもしれません。
結果として、それは占い師自身の信頼性に関わる問題へと発展しかねません。

4.分からないことは「分からない」と率直に認める

ご相談者様からの質問に対し、ホロスコープを解析しても答えが見つからない時や、私自身の西洋占星術に対する知識不足から分からないこともあるでしょう。

「西洋占星術を活用するカウンセリング」を展開する私の場合、心理カウンセラーの立場から考えても、ご相談者様の問いに対する有効な解答が見つけられない場合は、

「申し訳ございません。私の知識不足で、ご質問にお答えすることができません」と、率直に謝意を伝えるべきだと考えています。

自分のプライドを守るために適当なことを伝えるよりも、誠意ある対応の方がはるかに大切です。
また、対価をいただきながら不適切な情報を提供することは、人としての信頼を損ねる行為だと認識しています。

5.ご相談内容と関係のない質問はしない

カウンセリングにせよ、占いにせよ、主役は常にご相談者様です。私たちは、ご相談者様の質問に誠意を持って向き合うことが仕事です。

そして、私たちの禁止行為として、ご相談者様の相談内容に関係のない質問をすることが挙げられます。

その背景には、占い師の興味本位の質問があることも少なくありません。

例えば、ご相談者が「お金や資産」を持っているのか、という個人的な興味から質問することは、職業倫理に反すると考えます。

西洋占星術では、金星の位置(ハウスとアスペクトの解析)などから、情報を読み取ることは可能ですが、それを個人的な目的で乱用すべきではありません。

逆にご相談者からすれば、「なぜ占い師は自分の悩みに関係のない質問をするのだろう?」と、占い師の人間性を疑うことになってしまうでしょう。

西洋占星術をはじめとする様々な占いでは、多様な情報が読み取れますが、それらを興味本位で乱用することは慎むべきです。

6.「教祖」のように振る舞わない

西洋占星術をはじめ、各占いには独自の占術があり、それを学んだ者にしか分からないことも多々あります。

しかし、この事実をもって、占い師が「私だけが知っている」という態度をご相談者様に示すべきではありません。

また、占い師の言葉には予言的な内容が含まれることも多く、人を不安に陥れる可能性も秘めています。

マインドコントロールや洗脳は宗教において問題となる事案ですが、占い師によっては、あたかも教祖のように振る舞い、ご相談者様を支配することも可能かもしれません。

幸い、私はこれまで、そのような占い師に出会ったことはありませんが。

いずれにせよ、占い師や西洋占星術師は、学んだ占術のスキルを活かして仕事に臨んでいます。

これは、心理カウンセラーが心理学を学び、カウンセリングを行うことと同じです。

最も大切なことは、占いの主役はあくまでご相談者様であり、私たち占い師(西洋占星術師)は、悩みの相談に応じる者、つまり対人援助職としての姿勢を大切にし、ご相談者と同等の立ち位置で占術に臨むことです。

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