私の「不安の強さ」と星との関係(ネイタルチャート解析)

ノーアスペクトの土星と月・冥王星のハードアスペクトが映す心の奥

私たちが抱える「不安」は、生き方や人間関係に深く影響を与える根源的な感情です。
特に現代社会では、漠然とした不安、将来への予期不安に悩む方が少なくありません。

今回の記事では、私自身の幼少期からの強い不安感をテーマに、西洋占星術のネイタルチャート(出生図)がどのように心のあり方を映し出しているのかを、具体的な星の配置から掘り下げていきます。

親子関係の影響から、強迫性障害や不安神経症といった心の病も経験した私が、ホロスコープから読み解いた「不安の源」とは。

Index
1.私の不安の強さについて
2.ノーアスペクトとは何か
3.ノーアスペクトの土星と私の不安
4.月と冥王星のハードアスペクト
5.第1ハウスにおける冥王星
6.まとめ:星は心の在り様を暗示する鏡

1.私の不安の強さについて

私は幼少期から、親子関係の影響で「不安の強い子」として育ちました。

「この先何が起こるか分からない」という予期不安、そして常に心に刻まれた怯え恐怖感
親からの言葉や振る舞いによって負った心のダメージが、私の中に深い不安の根を張らせたのです。

この不安は、時に強迫性障害不安神経症という形で私を苦しめてきました。

今回は、この強すぎる不安を、私自身の出生図(ネイタルチャート)の特別な星の配置から解き明かしていきます。

2.ノーアスペクトとは何か

ネイタルチャートにおける「アスペクト」とは、惑星同士が特定の角度(0度、180度、90度、120度、60度など)で結ばれている状態を指します。

この角度によって、惑星同士のエネルギーの交流が生まれ、個人の性格や生き方に影響を与えます。

それに対して「ノーアスペクト」とは、他の惑星と主要なアスペクトを持たない状態のことです。

ノーアスペクトの惑星は、他の星からの影響を受けないため、その惑星単独の力が非常に強く発揮されるか、または、そのエネルギーの使いどころが分からず宙に浮いてしまうという二通りの解釈があります。

つまり、そのエネルギーが過剰になったり、逆に置き去りになったりする、非常に特殊な配置なのです。私のチャートでは、土星がノーアスペクトにあたります。

3.ノーアスペクトの土星と私の不安

土星は、現実、試練、基盤、社会的な責任を司る惑星です。

一般に土星がノーアスペクトの場合、そのエネルギーが「置き去り」になると、現実的な責任や堅実さに欠け、「自由」や「無責任」にお気軽な人生を歩む可能性が指摘されます。

しかし私の場合、このノーアスペクトの土星は、むしろ「現実の基盤を確立したい」という切実な思いとして強く活動しました。そのエネルギーが、他の星と調和・交流できないため、私にとっては「圧力」として作用したのです。

「基盤を早く作らなければ」、「足場を強固にしなくては」という焦りとなり、それが絶え間ない不安を生じさせました。実際、私は社会的な基盤や居場所を何度も作っては失うという、不安定なサイクルを繰り返してきました。

この、「現実的な基盤を求めるがゆえの焦燥と不安」こそが、ノーアスペクトの土星が私に象徴させたテーマなのかもしれません。

4.月と冥王星のハードアスペクト

私のチャートでは、月と冥王星が90度のスクエア(ハードアスペクト)で結ばれています。

月は、感情、リラックス、素の自分、そして「母」を象徴します。

冥王星は、変容、破壊と再生、極端な力を象徴し、惑星同士の力関係では月よりも圧倒的に強い影響力を持ちます。

月と他の惑星がハードアスペクトを持つ場合、感情的な不調和や、特に母親との関係に緊張や葛藤を生み出しやすいと言われます。

実際、私と母との関係は非常に難しいものでした。

また、月と冥王星の90度という配置は、冥王星の極端な力が月の象徴する「素の自分」や「リラックス」を激しく揺さぶり、無意識に自己破壊的な衝動自分自身が潰されてしまうような強烈な不安感を与えます。

この配置は、親子関係の葛藤を起点とし、「感情的な安息が許されない」ような根源的な不安を、私の心に刻み込んだと言えるでしょう。

5.第1ハウスにおける冥王星

西洋占星術の「ハウス」は、私たちが人生の様々な領域(自己、お金、人間関係など)でどのようにエネルギーを使うかを示します。

私のネイタルチャートでは、第1ハウス(自己、個性、始まり)に冥王星が入っています。

第1ハウスの冥王星は「常に自分を変容させたい、深く変えたい」という強い衝動を意味します。

事実、私には「プチ・リセット癖」のような変容願望があります。

過去の写真を廃棄したり、環境をガラリと変えたりと、過去を断ち切って新しい自分を創ろうとする儀式的行為を繰り返してきました。

しかし、この「過去を捨て、新しい自分を創る」プロセスには、必ず新しい居場所や基盤の必要性が伴います。

第3項のノーアスペクトの土星と連動し、「新しい基盤は見つかるのか?」「また失ってしまうのではないか?」という将来に対する不確実な不安を常に抱えながら生きることにつながっているのです。

6.まとめ:星は心の在り様を暗示する鏡

土星のノーアスペクト、月と冥王星のハードアスペクト、第1ハウスの冥王星。

私の強い不安の背景には、この3つの特筆すべき星の配置が絡み合っていると、ネイタルチャートは示しています。

もちろん、占星術は科学的な証明こそありませんが、「ネイタルチャートは、私たちが抱えやすい心のテーマや傾向を映し出す鏡である」と考えるとき、その洞察の深さに驚かされます。

星が人の運命や性格を決定するのではなく、親や生育環境、そしてその後の自己理解と選択こそが、人の性格や人生を決定していきます。

しかし、その人生の道筋や、私たちが向き合うべき心のテーマを象徴し、暗示しているのが、このネイタルチャートのホロスコープなのかもしれません。

私たちが星から読み取れるのは、「テーマ」や「傾向」です。

この傾向を深く理解し、現実の人生でどのように乗り越え、活かしていくか。それが重要です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!